このページに辿り着いた妊婦さんやそのご家族は、現在不安や悩みでいっぱいのなのではないでしょうか。
妊娠中に網膜剝離だと診断された私も、ネットで「網膜剥離 妊婦」とよく検索したものです。しかしながら妊婦さんの経験談はかなり少なく、さらに不安になったのを覚えています。
そこで、現在3姉妹のママである私が妊娠中に網膜剝離だと診断されてから出産後までの体験談を、ここに残すことにしました。
私は専門家でもなく医学の知識も一切ないため、あくまでも体験談としてお読みいただけたらと思います。
「妊娠中に網膜剥離を患ってしまった」そんなママは、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
網膜剥離と診断されたのは妊娠4カ月

私が網膜剥離と診断されたのは、妊娠4カ月頃でした。当時三女を妊娠していた私はいたって健康、昔から体は丈夫な方。しかし、視力だけは子供のころから悪く、大人になってからも近視0.08などでした。
極度の近視の方は網膜剝離になりやすいと言われていますが、もしかすると私もそれに当てはまっているのかもしれません。
私が感じていた初期症状は?

まばたきをすると視界に光のような稲妻のようなものが走る私が一番最初に感じた網膜剝離の症状はそれでした。
そんな症状は1日に1回~数回と徐々に増えていきましたが、ただ疲れているだけかなと思っていた私は数週間そのまま放置していました。
しかしその後、寝るときや寝ている間などまぶたを閉じている時も光のようなものが見えるようになってきました。さすがに変だなと思った私は旦那に相談。
「すぐ病院に行った方が良い」と旦那に後押しされ、眼科へ行くことにしたのでした。
網膜剝離と診断されて頭が真っ白に
眼科で検査を受けると重たい表情のお医者さんから言われたのが、「右目が網膜剥離です。」
「もしかして?」とは思いつつも、大丈夫という気持ちの方が大きかった私は頭が真っ白に。
<眼科でのやりとり>
手術をしないと治らないのは理解できたものの、私は妊娠4カ月。
- 妊娠したまま手術ができるのか
- いつまでに手術をしなければいけないのか
- 入院中は上の子たち(当時小学生)をどこに預けたら良いのか
不安だらけで帰り道涙が止まりませんでした。
妊娠中の経過

その後紹介された病院へ行き、再度検査。結果はもちろん変わりませんでしたが、そこの先生はとても優しく、妊娠中である私のことを考えてまずはレーザー治療しようと提案してくれました。
<妊娠中でも手術はできる?>
妊娠中でも手術はできるのかと聞いてみたところ、私の病院では厳しいとの回答でした。
理由は、術後に使用する薬がお腹の中の赤ちゃんに影響する恐れがあるからと言われました。(あくまでも当時の私の場合の見解です。病院によって様々な考え方や方法があるかと思います。)
「少しでも早い方が良い」ということで、当日にすぐ「網膜光凝固術」というレーザー手術を受けることに。
ほんの少しだけ頭痛のような痛みがありましたが、体へ負担は一切なく終えることができました。
その後、経過を見ながらもう一度レーザー手術をしましたが、網膜剝離の進行を何とか食い止めることができていました。
産婦人科の先生と眼科の先生が連絡を取り合ってくれ、出産に挑むことに。出産時は眼圧がかかるため産婦人科の先生に心配されました。
当時わたしは無痛分娩のリスクの方が怖かったのです。もちろん安全なのはわかっていますが、「お腹の子供に何かあるよりは私の目が見えなくなった方がマシ」という気持ちがありました。
網膜剥離のまま出産

3人目ということもあり、お腹の子も頑張ってくれスムーズに無事出産を終えることができました。
出産後、目の症状はいつも変わりなく、ひどくなっている(例えば視界が悪いなど)等は一切ありませんでしたので、安心しました。
しかしその時点でも、視界に広がる光のようなもの、飛蚊症もひどくなってきていました。
出産後の網膜剥離の経過
出産1か月後には再度眼科を受診。網膜剝離はひどくはなっていないものの、良くもなっていないということ。
そんな先生からのお言葉を常に頭に入れながら、無事生まれてきてくれた三女のお世話に明け暮れていました。
私の場合は運が良かったのか、レーザー手術の効果があり長く現状維持することができていました。しかし、今まで何の症状もなかった左目まで、飛蚊症がひどく現れるようになっていたのです。
両目が網膜剥離になってしまった

気になることは早めに眼科の先生に伝えた方が良いと思い、左目の飛蚊症のことを相談してみました。
先生に事前にそう言われ検査したところ、やはり左目も網膜剝離になりかけていました。しかし幸いにも気づくのが早かったため、レーザー手術で完全に治療することができました。
出産から1年半~網膜剥離の経過は

網膜剝離のまま迎えた出産も無事に終え、現在三女は1歳半まで成長しました。私の目も今のところは現状維持ができており、光のようなものは今も度々走り、飛蚊症ももちろんありますが、日常生活には問題ありません。
現在は2カ月に1度のペースで、進行具合などを検査しに眼科へ通っています。いつ「進行している」と言われるかわからない状態が続き、病院の日の朝はやはり少し緊張してしまう自分も。
しかしここまで長く維持できていることも奇跡なので、いざとなった時は受け入れなければと思っています。
まとめ

妊娠中にまさか自分が網膜剝離になるとは、夢にも思っていませんでした。
- 妊娠中でも手術はできるのか
- 術後の入院中上の子たちをどこに預けるのか
- レーザー手術で進行を防ぐことができた
- 出産後も悪化することはなかった
- 出産後1年半経つ今も現状維持している
「これからどうなるのか」、「どうしていったら良いのか」と悩んでいることかと思いますが、主治医の言うことをしっかりと受け止め、家族とよく話し合うことが大切です。
また、ちょっとした変化は必ずすぐに相談をし、早期発見することが大切です。
きっとお腹の赤ちゃんが支えになってくれるはずです。もう一人ではないのですから、きっと大丈夫!